「”智”の教育」探訪シリーズ:ご推薦の御願い

アルス・フォーラム No.2 のテーマは教育の問題で、いろいろな教育の中でも特に"智"の教育の大切さを訴えようとしています。そこで、「"智"の教育」探訪シリーズ という企画をたてて、優れた例を紹介しています。この企画には、皆様の経験や見聞を教えて頂きたいと考えます。紹介文を書いて頂ければ結構ですが。そうでなくても何処何処の大学のどなたの教育が良いとか、良かったとか、ご自身のことも含めて、ご推薦いただければ幸いです。紹介のためのインタービューや資料集めは私たちがやります。この紹介が高校生の進学・進路決定に役立つようになればと考えています。また、大学に限らず科学館等におけるご努力も紹介したいと思います。

ご協力を御願い致します。 (nakai@post.kek.jpにご連絡下さい。)

アピール:"知"の教育より"智"の教育を (http://viva-ars.com/bulletin/vol2/より)

体験的科学技術論を著して、タイトルにモラル(moral)とモラール(morale) という言葉を使ったところ、幸いなことに多くの方の共感を呼ぶ結果となった。自分でもこの言葉を何度か考えているうちに気づいたことがある。
 今日の社会でおこっている諸問題の源には、"モラル(道徳・倫理)"の欠落と"モラール(士気・やる気)"の低下がある。どちらも解決すべき大きな問題である。この中で"モラル"の欠落は規則を厳しく、規制を強くするなどの方法でとりあえずは対処できる。ところが、"モラール"の低下はそんなことでは救えない。しかも”モラル”の欠落を防ぐ教育が”モラール”の低下を招く。尼崎におけるJR西日本の事故の教訓はそれを明らかにしている。
 "モラール"の低下を救う道は教育の見直しである。もっと心に深く入り込む教育が必要である。ここで、私の耳の奥から「"知"の教育と"智"の教育」という言葉が聞こえてきた。知識の教育と智慧の教育である。どちらも大切である。しかし、近年の教育は”知”の教育に偏っている。小学校から大学まで、こどもの教育から社会教育まで片手落ちの教育観がはびこってってしまった。"知"の教育では、モラールの低下は救えない。(以下 省略)

「"智"の教育」探訪シリーズ  (http://viva-ars.com/bulletin/vol2/tanbou.htmlより)

 全国の大学で、ユニークな教育によって学生や生徒を魅了し実力を育てて居られる「"智"の教育者」の御努力を発掘して紹介する。会友をはじめ全国の識者に自薦他薦を求めて見つけ、インタビューや推薦文などによって紹介する。研究・教育に従事する人たちにとって参考になるほか、進学希望者に対するガイダンスの役割も大きいと考える。ホームページを広く宣伝し、機を見て出版することも考えられる。

(これまでに掲載している例)
   早稲田大学の屋上に開くテレスコープアレイ (早稲田大学教育学部 大師堂研究室)
   東大五月祭サイクロトロン (東京大学理学部 旧山崎・中井研究室)
   高温超伝導体製作学生実験 (東京理科大学理工学部 新井研究室)
   高校生・大学生が企画実践するイベント:"自然科学の基礎を訪ねる" (大阪市立科学館)